おかあさんたち |
お母さん達 |
冒頭文
お母(かあ)さんになつた小鳥(ことり)が木(き)の上(うへ)の巣(す)の中(なか)で卵(たまご)をあたためてをりました。するとまた今日(けふ)も牝牛(めうし)がその下(した)へやつて來(き)ました。 「小鳥(ことり)さん、今日(こんにち)は。」と牝牛(めうし)がいひました。 「まだ卵(たまご)は孵(かへ)りませんか。」 「まだ孵(かへ)りません。」と小鳥(ことり)は答(こた)へていひまし
文字遣い
旧字旧仮名
初出
「幼稚園と家庭 毎日のお話」育英書院、1936(昭和11)年11月15日
底本
- 校定 新美南吉全集第三巻
- 大日本図書
- 1980(昭和55)年7月31日