人よ、攀(よ)ぢ難(がた)いあの山がいかに高いとも、 飛躍の念さへ切(せつ)ならば、 恐れるなかれ不可能の、 金(きん)の駿馬(しゆんめ)をせめたてよ。 登れなほ高く、なほ遠く。たとひ賢(さか)しらに なんぢが心、山腹(さんぷく)の 泉のそばを慕ふとも、 悦(よろこび)はすべて飛躍である。 途(みち)のなかばにとまる者は、やがて途に迷