日本語環境

日本語文字集合の規格の制定と改訂の歴史

規格名(通称) 制定及び改訂年 文字数 説明
JIS X 208:1978
(通称 JIS78)
1978年制定 ひらがな、カタカナ、第一水準、第二水準漢字。
JIS X 208:1983
(通称 JIS83)
1983年改定 44文字入れ替え、300文字の例示字形を変更と75文字を追加。
JIS X 208:1990
(通称 JIS90)
1990年改定 2字追加。
JIS X 212:1990 1990年制定 JIS X 208に存在しない使用頻度の低い補助漢字を集めた文字集合。
JIS X 213:2000
(通称 JIS2000)
2000年制定 1908字
(漢字1249字、非漢字659字)
JIS X 208 を包含し、第三水準と第四水準の漢字や記号を追加した文字集合。
JIS X 213:2004
(通称 JIS2004)
2004年改定 1918字
(漢字1259字、非漢字659字)
168文字の例示字形を変更と10文字を追加。
JIS X 213の制定目的
「JIS X 213」では「JIS X 208」や「JIS X 212」に日本の地名で使われている文字が抜けているなどの文字の不足している問題の解決を目的としている。「JIS X 0213」には地名や氏名に使われている漢字、高校までの教科書に出てくる漢字や旧字の人名用漢字などが含まれている。

日本語文字集合の規格とOSの対応状況

OS JIS X 0208
(JIS78, JIS83, JIS90)
JIS X 0212 JIS X 0213
(JIS2000, JIS2004)
Windows XP Yes Yes No
Windows Vista
Windows 7
Windows 8
Windows 8.1
Yes Yes Yes

JIS X 0213対応

JIS X 0213 は従来のシフトJISのコード表に文字を割り当てているが、第3水準漢字を Windows や Mac のシステム外字領域に、第4水準漢字を外字領域に割り当ててたことで、シフトJISでは,第3水準漢字を使うとシステム外字が、第4水準漢字を使おうとすると外字フォントや外字を使用するアプリケーションが使えなくなってしまうことから、この問題を避けるために Windows も Mac もJIS X 0213 には Unicode で対応している。

日本語対応エンコードと日本語文字集合の規格との対応

規格名 JIS X 0208
(JIS78, JIS83, JIS90)
JIS X 0212 JIS X 0213
(JIS2000, JIS2004)
Shift_JIS(Windows31J) Yes No No
Shift_JIS-2004 Yes No Yes
EUC-JP Yes Yes No
EUC-JIS-2004 Yes No Yes
ISO-2022-JP Yes No No
ISO-2022-JP-1
ISO-2022-JP-2
Yes Yes No
ISO-2022-JP-2004 Yes No Yes
Unicode 1.0.1 Yes Yes No
Unicode 3.0 Yes Yes Partial
Unicode 3.2 Yes Yes Yes
JIS X 0212は、Shift_JISで符号化できず、広く普及しなかった反省を踏まえShift_JIS方式での符号化を考慮に入れたJIS X0213が、JIS X0208の上位互換として作られている。

日本語文字集合とフォントの対応

フォント名 JIS X 0208
(JIS78, JIS83, JIS90)
JIS X 0212 JIS X 0213
(JIS2000, JIS2004)
MS ゴシック 1.0 Yes No No
MS ゴシック 2.3 Yes Yes No
MS ゴシック 5.0 Yes Yes Yes
MS 明朝 1.0 Yes No No
MS 明朝 2.31 Yes Yes No
MS 明朝 5.0 Yes Yes Yes
メイリオ Yes Yes Yes
ヒラギノ Pro Yes Yes Partial
(JIS2000対応)
ヒラギノ StdN/ProN Yes Yes Yes
IPAフォント
IPAexフォント
Yes Yes Yes