不平があるなら云へといふことだが、不平を不平の形にして表はすのは如何にも芸のない話だと思ふから、近頃愉快なことだけを挙げて置かう。実を云ふと、さうする方が手取早くていゝ。 第一に、此の頃肥つたのが目立つこと。 第二に、少しぐらゐ歩いても疲れが出ないこと。 第三に、よく眠れること。 かういふことは、なるほど、読者の興味をそゝるに十分ではない。それなら——