くうしゅうドラマ
空襲ドラマ

冒頭文

先般放送局文芸課長久保田万太郎氏から、ラヂオ放送用の「空襲ドラマ」を書いてみないかと勧められ、少々面喰つたが、いろいろ考へた末、ひとつやつてみようといふ気になつた。          ○ これは無論、今度の防空演習に因んで、半ば宣伝、半ば余興として考へだされた試みであらうが、僕は、第一に、あらゆる音響効果を使ひ得る何よりの機会だと思ひ、その方面でだんだん興味を感じだしてゐる。 な

文字遣い

新字旧仮名

初出

「帝国大学新聞」1933(昭和8)年8月7日

底本

  • 岸田國士全集22
  • 岩波書店
  • 1990(平成2)年10月8日