じゅうぐんごじゅうにち
従軍五十日

冒頭文

前記 この記録は昨年九月から十月にかけて、いはゆる「従軍作家」の一人として中支戦線のところどころを視察した結果、生れたものであるが、もともとこの種のノートを発表することによつてわれわれの任が果されたとは毛頭考へてゐない。 しかし、自分の僅かばかりの見聞のなかゝら、国民全体に是非知つてもらはねばならぬと思ふことは、今日許される範囲でとりあへずそれを伝へる義務があると信じたので、いくぶ

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文芸春秋 第十六巻第二十一号」1938(昭和13)年12月1日、「文芸春秋 第十七巻第一号」1939(昭和14)年1月1日、「文芸春秋 第十七巻第三号」1939(昭和14)年2月1日、「文芸春秋 第十七巻第五号」1939(昭和14)年3月1日、「文芸春秋 第十七巻第七号」1939(昭和14)年4月1日

底本

  • 岸田國士全集24
  • 岩波書店
  • 1991(平成3)年3月8日