しんぶんしょうせつとは
新聞小説とは

冒頭文

「新聞小説」についての感想を書けといふ注文である。本紙連載の「泉」をやつと書きをへたところなので、それがどういふものであるにもせよ、自分のことを問題にするやうで気がひけるけれども、経験を経験として率直に語つてみよう。 職業的といふ言葉が当節いろんな意味に使はれてゐるが、私は、「新聞小説」ぐらゐ「職業」といふ意識をもつて書かなければならぬ文章は、ほかにはさうないと思ふ。これは必ずしも「新聞小説

文字遣い

新字旧仮名

初出

「東京朝日新聞」1940(昭和15)年3月16、17日

底本

  • 岸田國士全集24
  • 岩波書店
  • 1991(平成3)年3月8日