げきのすきなこどもたちへ
劇の好きな子供たちへ

冒頭文

1 劇をやるのは何のためだろう 子供たちが集まって劇をするということは、楽しい遊びであると同時に、おたがいの勉強であるということを忘れないようにしたい。 楽しい遊びであるからには、思う存分、自分が面白いと思うように、そして、人も面白がるようにやるのがいい。自分だけが面白く、人にはそれほど面白くないというようなやり方、あるいは、人を面白がらせようとばかりあせって、自分はそのために

文字遣い

新字新仮名

初出

「少年少女 第三巻第三号 別冊付録『劇の読本』」1950(昭和25)年3月1日

底本

  • 岸田國士全集28
  • 岩波書店
  • 1992(平成4)年6月17日