「はなもんどう」こうき
「花問答」後記

冒頭文

この一巻には、今までのどの作品集にもいれることのできなかつた、私としてはやゝ例外的な形式の短篇のみをあつめてみることにした。 従つて何れも試みの域に止まるものが多く、これを再び世に公けにすることは今では躊躇されるのであるが、春陽堂新支配人磯部節治君の強硬な勧誘を斥(しりぞ)けることができず、その取捨を一任する約束で、同氏の好意に酬(むく)いるほかはなかつたのである。 たゞ、由来

文字遣い

新字旧仮名

初出

「花問答」春陽堂書店、1939(昭和14)年2月10日

底本

  • 岸田國士全集28
  • 岩波書店
  • 1992(平成4)年6月17日