「みちとおからん」あとがき |
「道遠からん」あとがき |
冒頭文
この集におさめた戯曲三篇は、いづれもわたくしの最近の作品で、「速水女塾」以後のものである。 「女人渇仰」は昨年九月「文学界」に、「椎茸と雄弁」は今年一月「世界」に、「道遠からん」はこの六月「人間」に、それぞれ発表した。 わたくしは、自分の劇作といふ仕事を通じて、現代に於ける「喜劇」の存在理由をますます強く感じるやうになり、その精神の探究と形式の確立に、おぼつかない努力をこれまで払つて来
文字遣い
新字旧仮名
初出
「道遠からん」創元社、1950(昭和25)年11月15日
底本
- 岸田國士全集28
- 岩波書店
- 1992(平成4)年6月17日