ちほうのせいねんについてのほうこく
地方の青年についての報告

冒頭文

十万の労働者が月十銭の会費で、労働文化協会を組織しているんだというと、誰でもほんとか、といって驚く。広島県ではこの夢のような組織が、十一月で一年の誕生日を迎えようとしている。 この協会が夏期大学をやろうとして、二十一名の大学教授連を二十二カ町村へ送り込もうと計画した時は、何か私は、大海戦にでもぶつかるように腹の底で煮えるものがあった。 計画の噂さが村から村へ伝わると、いろいろの

文字遣い

新字新仮名

初出

「青年文化」1947(昭和22)年11月

底本

  • 論理とその実践――組織論から図書館像へ――
  • てんびん社
  • 1972(昭和47)年11月20日