むかしのことなど |
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冒頭文
最近年の栖鳳先生はずっと湯河原にお出でになられたものですから滅多にお会いする機会もなくなり、何彼と先生のことを思い出そうとしますとどうしてもずっと古いことがあれこれと思い浮かばせられます。 栖鳳先生のことで一番古い記憶は私の十六、七のまだ松年先生の塾に居た頃の思い出のようです。その頃如雲社の新年大会が毎年一月十一日に円山公園で開かれていましたが、私も社中の人達につらなって見に行ったことが
文字遣い
新字新仮名
初出
「国画」1942(昭和17)年12月号
底本
- 青眉抄・青眉抄拾遺
- 講談社
- 1976(昭和51)年11月10日