おおたがきれんげつにのこと |
大田垣蓮月尼のこと |
冒頭文
毅然たる中に、つつましやかさ、優しさ、女らしさを備えていることは、日本女性の持つ美徳でありこれあってはじめて、いざという場合真の強さが発揮される。 大田垣蓮月が、維新の混乱期にあって女ながら日本のゆくべき道を極めてあやまらなかったことは、自ずから皇国護持の精神を発揮したものといってよい。 しかも、内に滔々たる勤皇の大志に燃えながら、その行いは極めて女らしく、名利を求めず、富貴を
文字遣い
新字新仮名
初出
「京都新聞」1945(昭和20)年2月19日
底本
- 青帛の仙女
- 同朋舎出版
- 1996(平成8)年4月5日